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中国の外貨管理体制
外貨管理制度
中国の外貨に対する規制の歴史を振り返ると、1979年までの外貨管理制度は、非常に厳しい制度だったといえます。当時の中国では、外貨が非常に少なかったため、中国国内企業や個人が得た外貨を中国国家に戻すことを強制していたのです。
まず、受領した外貨は中国国家に売却しなければならず、また、外国人(中国人以外)が中国で買い物をする際は、外貨(元以外の通貨)と外貨兌換券を交換し、外貨兌換券で支払をしなければなりませんでした。この外貨兌換券とは、国内通貨から外貨への両替(兌換)が不可能な場合に、その国内銀行から発行される通貨をいいます。中国においては、1994年頃まで人民元から外貨への両替が禁止されていました。中国政府による外貨管理を徹底して行うために、中国国内での外貨の所持を禁止し、外貨兌換券に交換していました。
1980年に外貨管理暫定条例が公布され、国際収支の均衡を図るようになりました。制限付きで中国企業に外貨の保有を認め、次に外貨調整センター(1980年に設立された人民元と外貨の交換を目的とする機関。中国各都市に設置され、外資導入や貿易等を促す役割を担う。1998年に廃止)と中国企業の間で外貨・人民元を自由に交換できる仕組みを作りました。さらに、中国国家外貨管理局が公表為替レートを決めるという仕組みも作り、実勢為替レートと公表為替レートが共在する二重為替相場制度となりました。
1994年からは、中国企業の外貨保有が禁止され、一方で経常支出項目であれば外為指定銀行で人民元と外貨が交換できる制度に変わりました(次項を参照)。また、外貨調整センターと中国企業間での外貨・人民元交換を禁止し、銀行間外為市場を基にして人民銀行が市場為替レートを決定する制度が採用され、現在の統一的に管理された変動為替相場になりました。その他、経済のグローバル化に対応するように、外貨の受取と支払の照合確認制度の導入(1990年代)、外貨兌換券の廃止(1995年)、対外債務登記制度の整備(2003年)等が行われました。
経常項目と資本項目
現在の中国の外貨管理体制は、その取引の種類に応じて経常項目と資本項目に区分管理されています。原則として、経常項目は兌換可能であり、資本項目は一部制限という状態です。経常項目については、銀行が取引証憑の照合を行い受取・支払の都度、真実性の審査(取引が実際に行われているかどうかの審査)を行います。資本項目については、外貨管理部門が管理しており、事前審査・事後登録確認を行っています。
経常項目の外貨管理制度
経常項目とは、国際収支のうち経常的に発生する取引項目をいいます。さらに、経常項目は貿易取引と非貿易取引に分類することができます。貿易取引は貨物輸出・輸入取引を指します。一方、非貿易取引は役務提供・役務引受、従業員報酬と投資収益、対価のない移転を指します。
貿易取引
貿易取引に係る外国為替の管理方法としては、二段階の管理体制が採られています。まず、オフサイト検査(総量検査指標の観察を通じて管理するモニタリングシステム)が実施されます。次に、異常値を示した企業に対してオンサイト検査(実地調査)が行われます。
■企業の分類管理
貨物貿易外貨管理制度改革の公告(国家外貨管理局公告[2012]第1号)ならびに国家外貨管理局による貨物貿易外貨管理法規関連問題の通知(匯発[2012]第38号)においては、輸出入業務を行う企業を3つに分類管理することとなりました。
具体的には、すべての企業をA類、B類、C類にランク分けします(下記分類表を参照)。A類企業には外貨受取、支払手続を簡素化します。B類、C類とランクが下がるごとに外貨受取、支払手続や管理を厳格化します。
A類企業が貿易取引の外貨支払をする際、取引の真実性を証明する書類(請求書、契約書、通関実績に関する証憑のいずれか)を提示すれば、直接銀行での外貨支払が可能です。ただし、実際には決済時に通関実績に関する証憑を提示しているケースが多く、その理由として次の2点が考えられます。
・ 銀行による運用と制度が乖離していること
・ 従来どおり、通関実績に関する証憑を基に決済を行っていれば、問題ないだろうという意識が企業側にあること
外貨受取をする際は、審査待ち口座へ入金し、国際収支申告書(渉外収入申報単)を提出すれば、審査待ち口座からの口座振替または人民元への転換が可能になります。中継貿易の場合は、追加で輸出入契約書と収入支出申告証憑の提出が求められます。
同一契約取引における中継貿易収入の人民元転・振替金額が適正な支出金額の20%を超える場合は、当該企業は外貨管理局で貿易外貨業務登録手続をする必要があります。
B類企業、C類企業については、貿易外貨収支の証明書審査、業務類型、決済方法等のさまざまな面で厳格な監督・管理が行われます。B類企業は電子データ審査が実施されます。C類企業については外貨管理局へ取引の都度登記した後、貿易取引をする必要があると定められています。
ちなみに、外貨管理局はこの分類の整理を定期的に行っています。A類企業が外貨管理局規程に違反した場合はB類またはC類に降格し、B類企業のコンプライアンスの状況に改善が見られない場合は、C類に降格します。一方、B類、C類各企業とも、監督期間中にコンプライアンスの改善が見られた場合は、A類に昇格すると定められています。
■ 外貨管理局へ報告が必要な取引と事前登記手続
現場検査からオフサイトでの総量検査になったことから、外貨管理局への報告事項(貨物貿易外貨管理手引実施細則37条)と事前登記手続事項(同細則40条)が詳細に定められました。A類企業において一定の取引が発生した場合は、受取ならびに支払金額または輸出入日付の情報を取引発生日から30日以内に外貨管理局へ報告する義務があります。
■ クレーム費の支払
新制度導入により、クレーム費の支払処理(輸出に関連するクレームによる賠償金を中国から海外に送金すること)を自由に行うことができるようになりました。しかしながら、実務上は以前とあまり変わっていません。長期的に相殺行為をしていると、通関実績と決済実績の差額が大きくなり、外貨管理局により罰則措置を受ける可能性があるからだと考えられます。
クレーム費の支払には相殺支払と個別支払の2種類があります。相殺支払(貨物代金とクレーム費の相殺など)の場合は、外貨管理局の許可を得て行います。これは、通関価額と決済金額の原則的な一致(一通関当たり±5,000USドル以内の誤差は許容)が要求されていたためです。一方、個別支払の場合は、従来の外貨管理制度からの変更はなく、引き続き対応は困難を極めます。
■ 現場検査
以下の取引が発生した場合は、現場検査が実施されます。
・ 総量審査の指標が、各地区の指標許容から50%以上乖離している
・ 総量審査の指標4期連続で各地区の指標許容値を超過している
・ 前受、前払、ユーザンス回収、延払のそれぞれの項目における貿易与信残高比率が25%より大きい
・ 来料加工における加工賃比率が30%を超えている
・ 仲介貿易の収支の差額が支出比率の20%を超えている
・ 50万USドルを超えるキャンセル送金の件数が12件を超えている
・ 上記以外で外国管理局が、現場検査が必要であると認定した場合
現場検査では、取引関連資料の提示、法定代表者との面談、その他外貨管理局が必要と認める検査が実施されます。上記は「国家外貨管理局、国家税務局と税関総署による貨物貿易外貨管理制度改革の公告」ならびに「国家外貨管理局による貨物貿易外貨管理法規関連問題の通知」から抜粋したものですが、規程の文言によっては内容が不明確なものもあるため、事前に各検査機関に確認する必要があります。
■ 人民元建の貿易契約
原則として、輸出入経営資格を保有する企業であれば、人民元で輸出貨物貿易決済が可能です。ただし、例外的に重点管理リストに入っている企業は人民元での決済ができません。
クロスボーダー人民元政策のさらなる最適化,対外貿易・外資の安定化支持に関する通達(銀発〔2020〕330号)における重点管理リスト(跨境人民币业务重点监管名单)に入っている企業については、決済手続時に審査を強化するなど一定の制約が設けられており、各地の人民政府より告知があります。
■ 重点管理リストの選定基準
直近2カ月以内に以下の行為を行った場合は重点管理リストに含められることになります。
・ 輸出税還付の脱税、詐欺、虚偽のインボイスの発行、増値税専用請求書の受領を行った
・ 上記の疑いで税務機関や公安局等から立件調査を受けた
・ 密輸等の厳重な税務監督管理違反を犯した
・ 比較的厳重な金融管理規程違反を犯した
・ 比較的厳重な貿易関連規程違反を犯した
・ 比較的厳重なその他規程違反を犯した
■ 重点管理リスト内の企業に対する措置
重点管理リストに含まれている企業に対しては以下の措置が採られます。
・ 人民元建クロスボーダー貿易決済業務により取得した人民元資金の、中国国外留保の禁止
・ 重点管理リスト内の企業に対して提供された人民元クロスボーダー決済業務への立ち入り検査(人民銀行が実施)
・ 人民元建クロスボーダー貿易決済業務のオフサイト検査(人民銀行が実施)
非貿易取引
中国では、非貿易取引(コミッション、コンサルティングフィー、ロイヤルティ等)に関する海外への送金が可能です。取引により必要な手続は異なります。
■ 配当金
原則として期末配当が認められています。ただし、一定の手続をすれば、中間配当も可能です。配当手続は以下のとおりです(外貨の買取・売渡・対外支払管理規定および非貿易項目の外貨売り渡し、支払及び居住者個人の外貨収支管理操作規定)。
[利益処分決議]
会計年度終了後、会計監査、企業所得税の確定申告をし、董事会(8章「会社法」を参照)で利益処分決議を行います。利益処分については、過年度の損益補塡、三項基金の積立を行った後、実際に配当額を決定します。三項基金とは、法定積立金のことです。三項基金の1つである企業発展基金は会社の予備的留保資金を指し、独資(100%持分)の場合、税引後利益の10%以上の積立が強制されています。
[配当送金に必要な書類]
配当を送金する際に、以下の書類を銀行に提出する必要があります。
・ 確定申告書
・ 会計監査報告書(注冊会計師が発行したもの)
・ 利益処分についての董事会の決議書
・ 外貨登記証
・ 資本金払込時の検査報告書(資本金検査報告書)
・ その他(送金処理を行う銀行が要求する書類等)
[期末以外の配当(中間配当)]
以下の要件を満たせば、例外的に期末以外も配当が可能になります。
・ 配当を行う会社の収益が良好である
・ 期限到来済の債務がない
・ 規則どおりに企業所得税の予納を実施している
・ 多額の利益がある
・ 所管の税務機関の承認を得ている
■ 配当金以外
[コミッション]
1回のコミッションの送金額が契約総金額の10%以下の場合、もしくはそれを超えても10万USドル以下の場合、企業は銀行審査のみで対外送金をすることができます。限度額を超える場合は、外貨管理局の批准文書を申請し、取得する必要があります(一部のサービス貿易項目下の外貨売却・支払政策調整に関する問題についての通知:匯総発[2006]第73号)。
[コンサルティングフィー]
1回の支払額が10万USドル以内の場合、銀行審査をすれば、外貨換算ならびに対外送金が可能です。さらに、支払額が5万USドル以下の場合、契約書・請求書・税務証憑のいずれかがあれば送金が可能です。つまり、コンサルティングサービスに関する詳細を銀行へ提示する手続が省略されます。銀行審査とは別に、送金額が5万USドルを超える場合は、支払前に税務備案(届出)が必要となります(サービス貿易等項目対外支払に係る税務備案関連問題に関する追加公告:国家税务总局 国家外汇管理局公告2021年第19号)。
国家税务总局 国家外汇管理局公告2021年第19号により、外国投資家の国内直接投資所得による国内再投資に対する税務備案手続きの取消、同一契約に伴う対外支払の 2 回目以降の税務備案手続きの取消、オンライン税務備案手続きの拡充などの措置が明確化されました。
[技術移転]
技術ライセンス契約を締結する際には、技術輸出入管理条例に基づき商務主管部門へ提出し、契約の登録手続きをすることが必要です。登録手続きが完了しないと、ロイヤルティの海外送金ができない場合があります。その後登録証を銀行に提示することで対外送金が可能になります。輸入する技術やノウハウの種類によって、登録証を取得する際の必要書類が異なります(国家税務総局・国家外貨管理局によるサービス貿易等項目の対外支払税務届出の関連問題に関する公告:国家税务总局 国家外汇管理局公告2013年第40号)。
[ロイヤルティ]
ロイヤルティについても技術移転と同様の手続が必要です。中国にある外国企業が出資者へロイヤルティを支払う際、定款にロイヤルティに関する支払条件が記載されている場合は、定款の提示を求められます。特許権・技術の譲渡または貸与契約を結んだ場合は、契約の署名日より30日以内に税務所管部門へ源泉納付登記をしなければなりません。その後、源泉徴収納税を行い、納税証明書を送金時に銀行に提示します(国家税務総局・国家外貨管理局によるサービス貿易等項目の対外支払税務届出の関連問題に関する公告:国家税务总局 国家外汇管理局公告2013年第40号)。
■ 立替金
立替金の対外送金は、上海以外の中国各地域と上海とでは手続が異なります。
[立替金の対外送金(上海以外)]
上海を除く中国各地域では、立替金の対外送金は認められていません。そのため中国国内の会社による外国企業の費用立替、外国企業による中国企業の費用立替はできません。その理由は、非貿易項目に関する送金手続を定める規定には立替金の項目がないため、立替金の送金ができないためです。
したがって、実務上は立替金として送金するのではなく、フィーとして別途送金するケースが多いです。ただし、この場合は、企業所得税・営業税の納付義務が発生する上、税務調査の対象となるリスクが伴います。こうしたリスクを回避するために、2つの解決方法があります。
外貨管理上の多国籍企業認定を受ける
外貨管理上の多国籍企業とは、中国国内外に関連企業を持ち、かつ中国国内の関連企業の1つが全世界あるいは地域(中国を含む)の投資管理職能を有する企業集団を指します。この多国籍企業として認められれば、一部の経常項目非貿易決済の規制緩和が認められます。その結果、出向者の人件費の立替送金が可能になります。多国籍企業に認められている対外決済の例は以下のとおりです(非貿易項目の外貨売り渡し、支払及び居住者個人の外貨収支管理操作規定:試行、匯発[2002]第29号)。
給与の全額を中国現地法人から受取り、出向者自身が別途日本の口座に送金する方法(個人の立替払にのみ限定)
個人の場合、一定額の対外送金が可能です。
[立替金の対外送金(上海)]
上海市にある外国企業と内資企業は1回の送金額が10万USドル以下であれば、外貨指定銀行で外貨を購入し、立替払をすることが可能です。10万USドルを超える場合は、外貨管理局からの認定企業としての認定書または送金の認定書の提示が必要です。認定企業とは、外貨管理局上海市分局から認定された企業で、具体的には以下の企業が該当します(上海市国内機構のサービス貿易項目における立替金、分担費用の対外支払の関連問題に関する通知:上海匯発[2010]第192号、12月31日交付)。
・ 多国籍企業地域本部
・ 外資の研究開発センター
・ 外資先進企業(前年度に認定されていることが条件)
・ アウトソーシング重点企業
・ サービス貿易重点企業
・ 内資・外資の保険業者と保険仲介業者
資本項目の外貨管理制度
中国において現地法人または駐在員事務所を設立する際は、出資金の払込や活動資金送金等の資本項目に関する取引が発生します。
投資(資本金・剰余金)
■ 外国企業が出資する貨幣
外国企業が中国現地法人へ出資する場合、外貨での出資が原則です。なぜなら人民元が対外決済通貨ではないためです。ただし、例外的に人民元での出資が認められる場合があります。中国現地法人の利潤を中国現地法人に再投資する場合や企業発展基金ならびに準備基金を資本金に転換する場合などです。外国企業が人民元で出資する場合は、必ず外貨管理局の審査と許可が求められます。
クロスボーダー人民元直接投資の関連問題に関する通知(2011年10月12日)が公布され、外国投資者は合法的に取得した人民元に限り直接投資できるようになりました。ただし各認可部門に以下の書類を提出し、許可を得る必要があります。
・ 会社設立申請書等
・ 人民元資金の入手源に関する証明書または説明書
・ クロスボーダー人民元直接投資状況表
特定の業種に投資する場合、地方商務部門はクロスボーダー人民元直接投資情況表を商務部に提出し、商務部の許可を得た後に外商投資企業認可証書を取得できます。特定の業種とは、ファイナンスリース、外商投資企業、外商投資創業投資企業等を指します。
■ 会社設立準備口座について
中国においては、現地法人の設立前費用を支払うための臨時口座を開設することができます(機構を持たない外国企業も外貨口座の開設が可能)。口座にある外貨は人民元への換金はできません(所管の外貨管理局の許可を取得した場合は除く)。外貨現金の入出金も制限されます。
従来、外国人投資家の専用口座は使用用途別(買収類、保障類、投資類、費用類専用口座)に分類されていましたが、2012年に一部廃止になりました。しかしながら、具体的な運用詳細については、定められていません。実務的には、案件ベースで各地の外貨管理当局へ確認する必要があります(直接投資外貨管理政策を更に改善・調整することに関する通知:匯発[2012]第59号)。
また、 外資直接投資に関する許認可として、『外国投資者国内直接投資外貨管理規定』(匯発[2013]12号)(2013年5月13日実施)、『国家外貨管理局による、直接投資外貨管理政策の更なる簡素化および改善に関する通知』(匯発[2015]13号、2015年6月1日実施)および『資本項目外貨業務指南(2024年版)』(2024年5月6日実施)により、外国投資者(外国の機関と個人を含む)は、次の直接投資を行った場合、外貨管理局金融機構標識コードを取得しかつ資本項目情報システムを開通した銀行に登記しなければならない。①外資企業の設立のため事前に前期費用を払い込んだ場合、②外資企業を設立した場合、③外国投資者が貨幣、株式、実物資産、無形資産などで外資企業に出資し、または中国国内企業の中国側株式を買収した場合、④外資企業に増資、減資、株式譲渡などの資本変更があった場合、⑤外資企業が抹消または非外資企業に転じた場合。
登記後、外国投資者は実際の需要に応じて銀行で前期費用口座、資本金口座および資産現金化口座などの国内直接投資口座を開設することができ、それらの口座の外貨両替は資本金両替の関連規定に従う。外資企業の外貨資本金と両替後の人民元資金は、企業経営範囲内で使用しなければならない。減資、決済、早期投資回収、利益配当など国外に送金する必要がある場合、外資企業は登記後、銀行で外貨購入の上対外支払が可能。国内直接投資は国際収支統計申告をする必要がある。
■ 資本金の人民元への変換
手続一定の手続を経れば、資本金として払込まれた外貨を人民元に変換することができます。この場合、注冊会計師事務所を通じて資本金払込証明書発行手続を得る必要があります。資本金の使用範囲は営業範囲内に限られ、国内投資や自己使用以外の不動産購入等に使用することは認められていません。なお、資本金の引出可能な累計額は、資本金払込証明書の総額の範囲内とされています。人民元への変換手続に必要な書類は以下のとおりです。
・ 外国企業の外貨登記ICカード
・ 変換する人民元についての振込指図書
・ 変換する人民元用途説明書(商業契約書、請求書等の記載があるもの)
・ 資本金払込証明書
・ 前回の人民元変換資金が支払の指示書どおりに使用されたことを証明する書類
・ 人民元融資の返済に充当する場合、その融資が経営範囲内で使用されたことを証明する書類
・ その他銀行が要求する書類
ただし、1回当たりの変金額が、5万USドル以内の場合は、人民元用途説明書と前回の人民元変換資金が支払の指示書どおりに使用されたことを証明する書類は不要です。
なお、中国国家外貨管理局は2015年3月30日付で外商投資企業外貨資本金の人民元転管理方法改革に関する通知を公布しました(同年6月1日施行)。この通知により、従来外貨資本金を人民元に転換する際に、これまで提出が義務付けられていた必要書類の提出が不要となり、人民元に転換された資本金は元転支払待ち専用口座に入金されることになりました。外商投資企業にとっては資本金の人民元への転換が容易になり、自社の状況を総合的に判断した上、転換の時期を決めることができます。
■ 清算後の剰余金の処理
[現地法人の場合]
中国現地法人を清算した場合、剰余金は対外送金することができます。送金時には、清算承認、債務弁済、納税、従業員給与の支払、登記抹消等の清算手続を完了している必要があります。清算時には、次のうち必要な書類を所管の外貨管理局へ提出しなければなりません(外国投資者域内直接投資外貨管理規定及びその関連規定に関する通知:匯発[2013]第21号)。
・ 申請書
・ 外貨登記証
・ 商務主管部門の清算許可証
・ 清算委員会の清算決議
・ 公認会計士事務所から発行された資本金払込証明書
・ 公認会計士事務所の清算報告
・ 現時点の外貨口座の開設通知書
・ 清算完了日の外貨口座残高証明書
・ 税務登記抹消証明書
・ 所管の外貨管理局に求められるその他の書類
[駐在員事務所の場合]
駐在員事務所の閉鎖時に剰余金があれば、対外送金できます。駐在員事務所は営業活動を行わないため、理論上、剰余金はないことになり、駐在員事務所の剰余金の送金についての規程はありません。適切な登記抹消手続等を行った結果、剰余金があれば外貨管理局の許可を得て対外送金ができます。
融資
外国企業が中国国内で借入を受ける場合の制限は特にありません。一方、外国企業が中国国外から借入を受ける場合は、外貨債務登記が必要です。また、借入金から資本金への転換、融資の債務免除、プーリング業務を行う場合は、外貨管理局の許可を得なければなりません。
■ 外貨債務登記制限
外貨債務登記(以下、外債登記)の対象となる海外からの借入金額の上限は、定款上の総投資額から資本金を控除した金額までとされています。外債登記の対象となる借入金は、中長期外債累計額および短期外債残高の合計額とされています。短期外債については残高が対象であるため、返済すれば借入金額枠の上限が上がります。一方、中長期外債については累計額が対象であるため、返済しても外債登記可能額が増加しないため注意が必要です。
中国現地法人が親会社(外国企業)から借入れる場合も外債登記が必要になります。登記手続に必要な書類は以下のとおりです。
・ 中国現地法人の設立許可証ならびに営業許可証のコピー(各3部)
・ 資本金払込証明書
・ 融資契約の原本ならびにコピー(2部)
・ 融資についての董事会の決議書
・ 借入条件の妥当性についての弁護士意見書(親会社から融資を受ける場合に必要)
外債登記手続は、融資契約締結後15日以内に外貨管理局に融資契約書を提出した時点で完了となります。外債登録をした借入金について入金、返金、利払を行う場合は、銀行に外貨債務登記証の提示を求められます。
■ 借入金から資本金への転換
借入金を資本金へ転換する行為(デット・エクティ・スワップ)は中国でも認められています。転換する際は、商務主管部門で外貨債務の資本金転換許可を得る必要があります。その後、増資許可ならびに債権者が発行した外貨債務の資本金転換確認書を外貨管理局に提出して外貨債務の解除申請をします(外商直接投資の外貨管理業務を完全なものにすることに関する通知:匯発[2003]第30号)。
■ 融資の債務免除
融資の債務免除は中国でも認められています。免除の申請をする際は、債権者が作成した債権放棄の通知書の他、必要書類を提出して、外貨管理局の許可を得なければなりません。場合によっては債権放棄が認められないことがあるため、融資前に債権放棄を前提とした融資であることをあらかじめ外貨管理局に説明しておくなどの準備が必要です。
債務免除を受ける現地法人は、税務上の繰越欠損金を計上していることが多いですが、債務免除によって発生する免除益はこの繰越欠損金の使用が認められない可能性があります。したがって、繰越欠損金の使用についても税務局へ事前に確認しておくことが望ましいです。
■ プーリング業務
中国では、中国国内の外国企業グループが外貨資金のプーリング業務を行うことが認められています。外貨プーリングとは、グループ内企業で資金運用会社(資金の移動をコントロールする会社)が、受託銀行を選定して専用口座を開設した上で、グループ会社間の外貨資金集中管理業務を行うことを指します。プーリング業務をするためには、プーリングの運用に関するルールを外貨管理局に提出して、許可を得なければなりません。
グループ内企業とは「中国国内で法律に基づいて設立された企業で20%以上の出資関係がある企業、あるいは出資関係が20%未満ではあるがその企業の最大出資者となっている企業」と定義されています
(境内企業内部構成員企業の外貨資金集中運営管理規定公布に関する通知:匯発[2009]第49号)。
外貨プーリング業務を行う際の注意点は以下のとおりです。
■ 一般企業間の融資について
中国では一般企業間の融資は禁止されていますが、銀行を介した間接融資であれば融資可能です(委託貸付)。委託貸付をする場合は貸手、借手、銀行の三者間で融資契約を結びます。金利率や返済条件等の融資条件は自由に決めることができますが、市場実態と乖離していないことが前提となります。委託貸付は外貨管理局の許可は不要です。
その他
不動産の購入と保証料は資本項目に該当するため、外貨管理局の許可が必要になります。
■ 不動産(土地使用権)の購入
外国企業は、自己使用目的であれば中国国内の不動産(土地使用権)を購入することができますが、賃貸目的や投資目的等の自己使用目的以外の場合は購入が禁止されています。2005年以前は外国企業に投資目的での不動産購入が認められていたため、その当時に外国企業が購入した不動産については継続保有が可能です。
禁止された根拠となる規定は不動産市場に対する外資参入の規範と管理に対する意見(建設房[2006]第171号)と不動産市場の外貨管理を規範化することに関する問題の通知(匯発[2006]第47号)です。
外国企業が自己使用目的で不動産を購入し、外国から送金した資金を人民元に換金する際は、以下の書類を中国の銀行に提示して許可を得る必要があります。
・ 不動産売買契約書
・ 中国の分岐ならびに代表機構の登記証明書
・ 不動産主管部門から発行された分岐・代表機構の販売予約証明書
・ 購入対象の不動産が自家用に適していることを示す確認書
銀行で許可を得た後、不動産購入資金を人民元に換金することができます。換金した人民元は不動産開発会社の人民元口座に振替えられ、それにより不動産を購入することになります。売買契約が成立しなかった場合は、人民元を外貨に換金します。
再換金する際は以下の書類を銀行に提出し、許可を得ます。
・ 取引が成立しなかった理由を示す申請書
・ 外貨から人民元に換金したときの提出書類
・ 不動産会社との売買契約解除の証明書
個人が不動産を購入する場合は、中国で1年以上の就労または留学をしている外国人が自己使用目的でのみ可能であると規定されています(不動産市場の外貨管理規範化の関連問題に関する通知:匯発[2006]第47号)。
■ 保証料
保証には、外国会社による保証と中国側出資者による保証があります。それぞれ別途規程があります。
[外国会社による保証]
中国の現地法人は外国企業(日本親会社等)に保証料を支払うことができます。現地法人が銀行から借入をする際、外国企業が借入保証を差し入れる場合があります。この場合、現地法人は外国企業に以下の書類を外貨管理局に提出し、許可を得た上で保証料を対外送金することができます。
・ 申請書
・ 保証料支払の通知書
・ 保証契約書(中国語訳の添付が必要)
・ 保証が行われた債務に関する契約書
・ 納税証明書
・ 外商投資企業外貨登記証(申請者が外国企業の場合)
・ 債務に関する外貨債務登記
・ その他必要となる書類
この債務保証の支払対象は、偶発債務登記されている債務に限られます。なお、中国国内の企業が非居住者の保証に基づき融資を受ける場合は、金融機関が偶発債務登記を行うことが義務付けられています。ただし非居住者が保証した売掛債権については、偶発債務登記の義務はありません(外貨管理の改善に関する問題の通知:匯発[2005]第74号)。
[中国側出資者が保証する場合(合弁企業)]
合弁企業が対外借入をする場合は、中国側の出資者が保証を行うこともできます。その中で一定の場合は、外貨管理局の許可を得る必要があり、かつ出資比率に応じた保証であることが必要です(国内金融機関の外国為替保証項目における人民元貸付業務の管理強化に関する通知:銀発〔1998〕458号,外国為替保証項目における人民元貸付管理の改善に関する通知:銀発〔1999〕223号)
保税地域・香港における外貨管理制度
保税地域では、外資導入の環境整備の一環として、一般区とは異なる外貨管理制度で管理されています。
保税地域
■ 適用管理規則
保税地域では一般区域の外貨管理規定と保税地域の外貨管理規定が適用されます。両規定の内容が異なる場合は、保税地域の外貨管理規定が優先して適用されます。
保税地域に関する外貨管理規定としては、経常項目外国為替業務ガイドライン(2020年版)(匯発[2020]第14号)が主な規定です。この規定は保税区、輸出加工区、物流園区、保税物流中心(A型、B型)等のすべての保税地域に適用されます。同規定は、保税地域の外貨管理と一般区域の外貨管理との統一を図る趣旨で制定されました。
■ オフショア取引
保税地域の企業は、オフショア取引をすることが可能です。オフショア取引とは、運用・調達を非居住者と行う取引のことをいいます。たとえば貨物が中国を経由しない取引や貨物が中国に到着する前に保税地域企業が売買を行う取引(輸入通関は貨物購入企業が行う)が代表的です。
オフショア取引は、中国での輸入通関や入境備案(貨物届出)が実施されません。したがって、販売代金入金を取引の真実の証明として、仕入代金の支払ができます。
■ 保税地域企業と外国との取引
保税地域企業と外国との取引の決済は、外貨計算によると定められています。保税地域企業から外国企業に支払処理をする場合は、以下の書類を提示しなければなりません。
・ 保税地域企業の外貨登記証
・ 売買契約書
・ 請求書
・ その他必要書類
■ 保税地域企業と一般区域企業との取引
保税地域企業と一般区域企業の貨物取引は、法律上は、人民元または外貨決済が可能とされていますが、輸出入通関が伴う取引であるため実務上は外貨決済のみが認められます。例外的に、貨物取引ではないサービスフィーの支払についてのみ、人民元建決済が義務付けられています。
保税地域企業が一般区域企業から貨物を購入する際は、証憑として以下の書類が必要になります。
・ 保税地域企業の外貨登記証
・ 売買契約書
・ 請求書
・ 貨物輸入登録リストの原本、または一般区域企業の輸出通関証明の原本
一般区域企業が保税地域企業から貨物を購入する場合、必要な書類は以下のとおりです。
・ 保税地域企業の外貨登記証のコピー
・ 売買契約書
・ 請求書
・ 支払方法に関する有効な証憑書類
■ 保税地域企業間の取引
保税地域企業間の取引の場合、外貨決済ならびに人民元決済の選択適用が認められています。外貨決済を選択する場合は、保有外貨からの支払を処理する必要がありますが、外貨を銀行から購入することはできません。また、決済する際必要な書類は以下のとおりです。
・ 保税地域企業の外貨登記証
・ 売買契約書
・ 請求書
・ その他必要書類
■ 保税地域内で所有権が移動する取引
保税地域内で保税地域企業が貨物を外国企業から購入して支払を行う場合は、以下の書類が必要です。
・ 保税地域企業の外貨登記証
・ 売買契約書
・ 請求書
・ 貨物輸出申請書の原本またはその他の税関監督の証憑
・ 保税地域内倉庫企業から発行された証明書(外国企業と保税地域内の倉庫企業が締結した倉庫保管契約貨物の所有権が外国企業に属していることを示す書類)
・ その他必要書類
香港
香港では中国と経済連携緊密化協定(CEPA)を結んでおり、他国に比べて自由に人民元とHKドルの交換が行われています。具体的には以下の人民元業務が解禁されています。
〇預金
香港居民は香港で人民元口座の開設が認められており、人民元またはHKドルから換金された人民元を預金することができます。香港企業も同様に、業務上人民元使用の必要性が認められた場合は、人民元口座の開設が可能です。
〇個人の人民元換金
2014年11月17日より香港において人民元への両替制限が撤廃されました。
〇観光業者の人民元換金
レストランや売店、ホテルなどの勧業業者は、受取った人民元をHKドルに換金することができます。制限については、具体的な金額が定められておらず、事業規模に応じた金額と規定されています。
人民元の送金について香港に人民元口座を持つ個人が、中国本土に人民元を送金することが可能です。ただし、以下の制限があります。
・ 1日累計5万人民元以内であること
・ 香港と中国本土の口座の名義人が同一であること
〇クレジットカードとデビットカード
中国本土の居住者が中国本土で発行された人民元のカードを使用して、香港で観光目的の消費を行うことが可能です。香港のATMでHKドルの少額引出も認められています。香港居住者も同様に香港で発行された人民元カードを利用して、中国本土での消費やATMにより少額の人民元を引出すこともできます。
個人の外貨管理制度
外国人個人に対しての外貨管理制度は、外国企業に対する外貨管理制度よりも柔軟な管理制度を採用しています。口座開設、換金方法、外貨送金等をする際の規制については次のとおりです。
■ 口座開設
パスポートを銀行に提示すれば、人民元・外貨口座のマルチ口座を開設することができます(ただし15日以内に2回以上入国を行う場合を除く)。
■ 入出国時の持ち出し現金について
中国では、外貨・人民元ともに携帯可能額の制限があります(ただし15日以内に2回以上入国を行う場合を除く)。
・ 人民元2万人民元以内(中国人民銀行公告[2004]第18号)
・ 外貨5,000USドル以内(携帯外貨現金出入境管理暫定弁法[2003]第102号)
外貨携帯可能額を超える場合は、入国時・出国時にそれぞれ手続が必要です。入国時には税関に申告しなければなりません。出国時については、入国時の申告がある場合はその範囲内、その金額を超える場合は銀行口座のある銀行に携帯外貨出国許可証の発行を依頼することになります。外貨の額が1万USドルを超える場合は外貨管理局の許可を得る必要があります。
■ 換金
換金には、外貨から人民元と人民元から外貨の2つがあります。それぞれ規定が定められています。
[外貨から人民元への換金]
外国人は年間5万USドル以内であれば自由に換金可能です(個人外貨管理弁法実施細則:匯発[2006]第3号)。たとえば、暦年で5万USドル以内の換金であれば、パスポートを銀行に提示することにより換金することができます。その場合の1回当たりの換金額の上限は約5,000~1万USドルです。年間の換金額の上限を超える場合は、換金目的により以下の書類を銀行に提示する必要があります。
なお、外貨売却額が1件につき5万USドル以上になる場合は、交換した人民元を請求先の人民元口座に直接振込みます。
[人民元から外貨への換金]
中国国内で得た人民元収入は、必要書類(取引高のあるエビデンスや税務エビデンス等)を銀行に提示すれば外貨への換金が認められます。換金により取得した人民元を外貨に再換金する場合は、交換額が500USドル(空港内は1,000USドル)以内であれば、身分証明書を提示することで換金可能です。500USドルを超える再換金の場合は、元転した日から24カ月以内に元の外貨換金証明書と身分証明書を提示しなければなりません。
■ 対外送金
個人は対外送金を行うことができます。送金可能額は、外貨口座からの送金と外貨現金の送金とでは異なります。銀行ごとに別途規定がある場合もあるため、各銀行窓口で詳細を問合わせる必要があります。
[外貨口座からの対外送金]
1日につき5万USドル以下であれば、身分証明書を銀行に提示することで送金が可能です。1日の送金額が5万USドルを超える場合は、証憑書類の提示が必要です。
[外貨現金を送金]
1日につき1万USドル以下であれば、身分証明書を銀行に提示することで外貨現金を送金することが可能です。送金する金額が1万USドルを超える場合は、取引金額を示す書類、税関の検印付の入国旅客荷物物品申告書または現金引出証明書が必要になります(中国人民銀行公告[2004]第18号)。
■ 中国で発行されたクレジットカード、キャッシュカード
中国で発行されたクレジットカードまたはキャッシュカードを国外でも使用することができます。個人名義のカードにより中国国内外で人民元および外貨現金を引出すことも可能です。ただし、中国国内においてATMでの外貨引出は禁止されているため、金融機構のカウンターで行わなければなりません。現金引出額の上限は、5万USドルです。カードの使用額が高額な場合、カード発行機関は所在地の外貨管理局へ報告し、問題がある場合は、上級の外貨管理局に報告がされます。高額の基準は次のとおりです。
・ 国外消費額と1カ月の外貨現金引出金額の合計額が2万USドルを超える場合
・ 年間の国外消費額と外貨現金引出金額の合計が4万USドルを超える場合
監督と罰則
中国では外貨管理制度が問題なく運用されているかどうかを監督する外貨管理機関があり、外貨管理制度に反する行為に対しての罰則が定められています。
外貨管理機関による監督
外貨管理機関は法律に従って監督、検査、調査を行います。調査の際、調査人員は2名以上とされ、検査または調査権限を持つことを示す証明書類を提示します。企業または個人は外貨管理機関の監督調査に協力しなければなりません。事実どおりに状況を説明し、求められた書類や資料を提出する義務があります。
罰則
外貨管理規定に違反した場合は、その違反行為の内容に応じて、それぞれ罰則が定められています。代表的な罰則は次のとおりです。
■ 違法な外貨の持出
外貨管理規程に反して中国国内の外貨を中国国外へ持出した場合は、外貨管理機関が定めた期限内に外貨を中国国内に戻さなければなりません。その際に、違法持出金額の30%以下の罰金を支払うことになります。より厳重な措置が必要であると判断された場合には、違法持出金額の30%以上の罰金を科されることもあります。犯罪行為に該当する場合は刑事責任を追及されます。
■ 違法な外貨取得
外貨管理規定に反して人民元でしなければならない受払を外貨で行った場合、または虚偽の書類により金融機関から違法に外貨を取得した場合は、外貨管理機関が定めた期限内に外貨を戻し、違法取得金額の30%以下の罰金を支払うことになります。より厳重な措置が必要であると判断された場合は、違法持出金額の30%以上の罰金を科されることもあります。犯罪行為に該当する場合は、刑事責任を追及されます。
■ 違法な外貨送金
外貨管理規定に反して外貨を中国国内に送金した場合、違法取得金額の30%以下の罰金が科せられます。より厳重な措置が必要であると判断される場合には、違法金額の30%以上の罰金を科されることがあります。
■ 違法に外貨を携帯して入出国した場合
外貨管理規定に反して外貨を携帯して中国に入出国した場合、違法金額の20%以下の罰金が科せられます。法律または行政法規により罰則の規定がある場合はそれに準拠します。
参考文献
・ 『中国の投資・M&A・会社法・会計税務・労務』
(久野康成・TCG国際弁護士法人監修 TCG出版)
・ 中华人民共和国外商投资法
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・ 《中华人民共和国外汇管理条例》(国务院令第532 号)
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・ 《关于外国投资者并购境内企业的规定》(商务部令2009 年第6 号)
https://www.gov.cn/gongbao/content/2009/content_1407892.htm
・ 《国家外汇管理局关于印发〈外国投资者境内直接投资外汇管理规定〉及配套文件的通知》(汇发〔2013〕21 号)
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・ 《国家外汇管理局关于进一步简化和改进直接投资外汇管理政策的通知》(汇发〔2015〕13 号)
https://www.safe.gov.cn/qinghai/2015/0511/49.html
・ 《国家外汇管理局关于公布废止和失效部分外汇管理规范性文件及相关条款的通知》(汇发〔2018〕17 号)
https://www.gov.cn/gongbao/content/2019/content_5363090.htm
・ 《国家税务总局 国家外汇管理局关于服务贸易等项目对外支付税务备案有关问题的补充公告》(国家税务总局 国家外汇管理局公告2021 年第19 号)
https://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-07/06/content_5622681.htm
・ 国家外汇管理局关于改革外商投资企业外汇资本金结汇管理方式的通知
https://www.safe.gov.cn/safe/2015/0408/5549.html
・ 《境内企业内部成员外汇资金集中运营管理规定》的通知 汇发【2009】49号
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・ 国家外汇管理局 海关总署 国家税务总局关于货物贸易外汇管理制度改革的公告 2012年第1号
http://m.safe.gov.cn/safe/2012/0629/5425.html
・ 国家外汇管理局关于印发货物贸易外汇管理法规有关问题的通知 汇发[2012]38号
http://m.safe.gov.cn/safe/2012/0630/5426.html
・ 汇发[2020]14号 国家外汇管理局关于印发《经常项目外汇业务指引(2020年版)》的通知
https://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2020-08/31/content_5538828.htm
・ 个人外汇管理办法 中国人民银行令〔2006〕第3号
https://www.gov.cn/ziliao/flfg/2007-01/09/content_491093.htm
・ 关于进一步优化跨境人民币政策 支持稳外贸稳外资的通知 银发〔2020〕330号
http://www.pbc.gov.cn/tiaofasi/144941/3581332/4158143/index.html