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■高成長からマクロ経済の安定へ
■ GDPと経済成長率
ベトナムは、長期にわたる戦争による国土の荒廃、その後の社会主義経済下での経済の硬直化、最大の援助国であったソ連の崩壊に伴う援助の打ち切りといった厳しい状況の中で、世界的にも最貧国レベル にありました。しかし、1990年代にドイモイ政策へと舵を切ってからは著しく経済が成長し、90年代の後半には経済成長率 9% 台の高成長を遂げるようになりました。アジア通貨危機の影響で 1999年には 4.8% に低 下しましたが、その後は持ち直し、2002~2007年まで 7% 台を超える成長率を維持してきました。この背景としては、21世紀初頭に始まった民営化の推進・外資導入のための規制緩和といった開放政策が、外資によるベトナム投資を後押ししたことが大きいといえます。 また、世界金融危機の影響で2009年には 5.3% まで落ち込みましたが、再び持ち直し、翌2010年には 6.7% に回復しました。このように、アップダウンを繰り返しながらも、ベトナム経済は 約20年間にわたり力強く高成長を続けてきました。10カ年国家戦略(2001~2010年)においては、 経済成長を優先し、10年間 でGDPを倍増する計画を立て、それを実現しました。1人当たりの GDPも着実に伸び、2008 年には 1,000USドルを超えました。2011年になり、高成長路線からマクロ経済の健全化と安定化といった方針への転換が見られます。2011年2月に公布された政府決議11号によって、インフレの抑制と為替の安定などマクロ済の安定が最優先事項として決まり、経済政策は引き締めに向かいました。 その結果、2011年は5.9%、2012年は5.0%の成長率にとどまり、経済成長はやや鈍化しましたが、インフレは抑制され為替は安定し、貿 易収支は20 年ぶりに黒字に転じました。新たな局面を迎えたベトナ ム経済は、政府の経済運営においてより繊細な舵取りが要求されるこ ととなり、今後の動きを注視していく必要があるでしょう。
■ インフレ率の推移
高成長を続けてきたベトナム経済ですが、懸念材料の1つはインフレです。ベトナムはアジアの中でも突出してインフレ傾向が強く、2004年以降は 7% を超える年がほとんどで、2008年には世界的な 資源価格の高騰もあり 23.1%、2011年には18.6% もの高いインフレ率となっています。常にインフレが過熱しかねない状況の中でも経 済成長を優先してきましたが、2011年からインフレ抑制に本格的に 取り組むこととなりました。2011年に政策金利は段階的に15% まで引き上げられ、公共投資も抑制されたため、景気は減速しましたが、インフレ率は前年の 18.6% から、2012年には 9.1%と1桁台に収まりました。2012年 以降は景気の減速を背景に政策金利を再び引き下げており、2016 年には2.67%、2 017 年3.52%、2 018 年3.54%、2 019 年2.79%と下がっています。今後も、ベトナムの経済運営は、景気浮揚とインフレ抑制の微妙なバランスが求められることとなるでしょう。
■ 財政収支
21世紀に入ってからのベトナムの財政状況を見ると、経済成長に 伴い、歳入・歳出がともに 7~8倍に拡大しています。財政収支は恒 常的に赤字となっていますが、対 GDP比で見てみると、2008年までは、おおむね2% 台に収まっていました。しかし、2009年には世界金融危機の影響を受け、内需刺激策としての財政出動により、赤字額が増加し、対GDP比で7.1% にまで膨らみました。その後はやや落ち着いたものの、2012 年からAFTA(ASEAN自由貿易地域)の協定に基づき、1,600品目の輸入関税が撤廃されたことや、原油価格の低迷により原油収入が減少したことから再び赤字が拡大して5.2%、その後も同様の状況が続きました。2016 年には、財政赤字が拡大することを懸念して、国会決議にて、GDP 比の債務残高上限を再度設定し、債務抑制政策を一層強化することが決定されました。しかしながら、ベトナム政府は海外からの援助資金をもとに外資誘致のためのインフラ整備を進め、海外からの直接投資を取り込んできた背景から、財政赤字から脱却できない日々が続いています。
輸出入の推移と展望
■ ベトナムの貿易
ドイモイ政策がとられるようになってから、市場経済化と国際経済への積極的な参加に取り組んでいるベトナムは、貿易においても一貫して拡大路線を歩んでいます。アジア通貨危機の影響で1990年代後半にやや停滞した時期がありましたが、21世紀に入ると輸出入ともに大幅に拡大しています。世界金融危機の影響により、2009 年には輸出入ともに前年比で減少したものの、2010 年には回復しています。また、2012年には20 年ぶに輸出が輸入を超過し、わずかながらも貿易黒字となりました。
ベトナムは2006年11月に世界貿易機関(WTO)に加入し、また、ASEAN(東南アジア諸国連合)のFTA(自由貿易協定)であるAFTA(ASEAN自由貿易地域)の加盟国としてさらに貿易の自由化を進めており、2010年に原加盟国、2015年に新加盟国にAFTA域内の輸入関税が撤廃されています。なお、ASEANの後進国であるベトナムには3 年の猶予が設けられており、正式な適用は2018年となっています。
ベトナムの貿易の特徴として、国内の製造業の裾野が育っていないことなどから、工業製品の多くの部品や原材料を輸入に頼り、比較的付加価値の少ない品目を多く輸出するという輸出入バランスがあります。そのため、貿易収支は常に赤字となっていました。しかし、近年は自動車や携帯電話などの国内生産が拡大して輸出増に貢献するようになりました。
また、2016年にはTPP(環太平洋バートナーシップ)の正式な参加国として加盟(2017 年に米国が離脱宣言をしたため2019年にTPP11として発効)した影響から、貿易協定を新たに結び今後の輸出品目が増えていくことが予測されます。それによってベトナムの国 際社会での存在感もより高まっていくことになるでしょう。
■ 国別・品目別に見た輸出
ベトナムの輸出について具体的に見ると、国別ではアメリカがトップで、続いて中国、その次に日本となっています。また、米中貿易摩擦の影響を受け、ベトナムから米国向けの輸出が大幅に伸びました。 かつて主力輸出品は、縫製品、履物、コーヒーなどの軽工業、農産加工品が多いことが特徴でした。また労働集約型の軽工業品や一次産品といった付加価値の低い産業による製品が中心の輸出形態でしたが、 近年ではタイやマレーシアなどのように、輸出の中心が自動車やエレクトロニクスなどの工業製品に移行しつつあります。今では、電話 機・部品、コンピューター電子製品・部品が輸出品目の大きな比率を占めるようになっています。また、機械設備・同部品は、受信機などのインド向け生産財輸出が拡大したことが輸出額の増加に寄与しています。また労働集約型の軽工業品や一次産品といった付加価値の低い産業による製品が中心の輸出形態でしたが、 近年ではタイやマレーシアなどのように、輸出の中心が自動車やエレクトロニクスなどの工業製品に移行しつつあります。今では、電話 機・部品、コンピューター電子製品・部品が輸出品目の大きな比率を占めるようになっています。また、機械設備・同部品は、受信機などのインド向け生産財輸出が拡大したことが輸出額の増加に寄与しています。電話機・部品の輸出の急増は、韓国のサムスン電子のベトナム 現地法人であるサムスン電子ベトナム(SEV)によるもので、SEVはベトナムを携帯電話の世界的な製造拠点と位置付けているため、今後 もベトナムの主力輸出品としてさらに拡大が期待されています。
2020 年新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅での勤務やリモートワークが増え、パソコンなどのデジタル関連製品の需要が拡大しており、同品目の輸出額が急増しています。一方、縫製品や履物な どは、主要市場である欧米での消費低迷により注文のキャンセルや延 期が相次ぎ、輸出金額は減少傾向にあります。
■ 国別・品目別に見た輸入
輸入について国別に見ると、中国がトップ、次いで韓国となってお り、中国と韓国が全体の約半数を占めています。その次に日本、そし てそれより以下は台湾、アメリカ、タイ、マレーシア、インドネシ ア、インド(2018 年はシンガポール)、オーストラリアとなってお り、APEC参加地域からの輸入が8 割を超えています。最も輸入額の多いコンピューター電子部品・同部品は、サムスン電子がベトナムで 生産するためのスマートフォンのプロセッサーやメモリー等の輸入が 増加したことによる影響が大きいです。ついで機械設備・同部品、電 話機・同部品などが続いています。
また、従来輸出の主力製品であった縫製品や履物などの原材料とな る織布・生地だけでなく近年輸出の主力製品である、コンピューター 電子製品や電話機の部品を多く輸入していることが特徴といえます。2020 年新型コロナウイルスの感染拡大により輸出と同様、輸入も 低迷しました。品目別にみると、輸出が好調だったコンピューター電 子製品・同部品以外、機械設備・同部品、電話機・同部品、織布・生
地、鉄鋼の品目において、輸入額が減少傾向にあります
産業構造
日本の外務省によれば、ベトナムの産業別GDPの構成比率は、
- 農林水産業:約14.85%
- 鉱工業・建設業:33.72%
- サービス業:41.63%
となっています(2021 年時点)。
ところで、投資法の改正を通してICT業界の進出を推奨しているように、ベトナム政府は、現在、2030 年までの第4 次産業革命(インダストリー 4.0)に関する国家戦略を公表しており、特にデジタル経済の比率を高めていくことを目標としています。
2000 年のICT産業の貢献は、ベトナムのGDP の約0.5%に過ぎず、売上高は3 億ドルで、ベトナムの総従業員数の約0.11%にすぎませ んでした。ICT産業は、農業、石油・ガス、貿易、建設などの他の産業よりも劣る、小さな経済部門と見なされていました。
しかし、20 年後、ベトナムのICT業界は大きな飛躍を遂げています。それを表す指標として、たとえば下記のようなものがあります。
• 2019 年の収益は1,200億USドルで、2000 年の400 倍であり、19 年間の平均成長率は37%/年に相当
• 従業員数は1,030,000 人で、2000 年の20 倍であり、ベトナムの総従業員数の1.88%を占めている
• 労働生産性は全国平均の労働生産性の7.6 倍となっている
• ベトナムのGDPに1 4.3%貢献し、2 0 0 0 年の2 8 倍(GDPの0.5%)輸出額は892 億米ドルで、ベトナムの輸出の33.7%を
占める
- 年間1 人の従業員の輸出額は全国平均の18倍
2000 年において、ベトナムではICT業界は小さな産業でありましたが、20 年後の現在、ベトナムで最大の経済部門になり、最高の成長率、最高の労働生産性、最大の輸出額を達成しています。
今後もベトナムは、2030 年までに、AIをベトナムの主要テクノロジーとし、この分野でアセアン地域の上位4 位以内、あるいは世界上位50 位以内入りを目指しています。
■ 産業別動向
[ 繊維産業 ]
繊維産業はベトナムにおいて最も重要な産業の1つで、全製造業 に占める就労人口や出荷額も多く、輸出においては最大の13.2%
(2012 年)を占めるのが縫製品となっています。特に、ベトナム南 部のホーチミンやメコンデルタ地域の主要産業でもあります。
2001 年にアメリカと二国間通商協定を締結して繊維製品のアメリカへの輸出が本格化したことや、AFTA締結による関税の引き下げなど、ベトナムの繊維産業は、貿易の自由化を背景として成長してきま した。
また、労働集約型産業であるため、特に人件費の低さという強みを 活かし国際競争力を高めています。近年の中国での人件費の高騰によ り、チャイナプラスワンといわれる東南アジアや南アジアへの生産拠 点の移行は、ベトナムにとっても大きなチャンスとなりました。ユニ クロ(ファーストリテイリング)が中国からベトナムに生産拠点の一 部を移転するなど、日本企業もそういった動きを加速させています。 しかし、2010 年に発効された中国とASEANのFTA(AFTA)によって、中国製品に対する関税を段階的に引き下げ、2015 年(ベトナムは2018 年)には完全撤廃することが求められていましたが、現時点では全体の94.8 が撤廃となっています。中国製品との競争が再び激化する可能性があり、自由化によるメリットの享受だけでなく、 国際競争力が改めて試されるフェーズに入ることになります。また、 インフレ率の高いベトナムでの人件費の上昇により、ミャンマーやバングラデシュといった、より人件費の安い国との新たなコスト競争も生まれています。
従来から言われているベトナムの繊維業界の弱みは、原料である綿 花や化学製品、染料といった原材料や、自動織機などの機械設備のほ とんどを輸入してきたことです。中国では、原料生産、製糸などの川 上から、デザインや縫製といった川下まで一貫して国内で調達・生産できますが、ベトナムでは主に川下の一部を担っている傾向がありま す。また、多くの縫製工場が小規模事業所であることも特徴です。
ベトナム政府は、繊維産業育成プランを立て、自国調達率の向上 と、川上から川下までの一貫生産ができる基幹産業としての産業育成 を目標に掲げています。特に川中といわれる紡織産業の強化が打ち出されており、台湾をはじめとした外国企業の投資が盛んに行われてい ます。また、ハノイで大規模なファッションショーが開催されるな ど、家内工業的な位置付けから、ファッション産業への進化を目指す 試みも始まっています。
ベトナムを生産拠点と捉えて輸出産業として成長してきた繊維業界 ですが、人口約9,762 万人、1 人当たりのGDP1,500USドルを超えたベトナムの国内マーケットの需要も新たな魅力となりつつありま す。国際競争の激化とともに、変貌を遂げようとするベトナムの繊維 業界に、今後より注目していく必要があるでしょう。
[ 電気・電子産業 ]
ベトナムの電気・電子産業は、主に輸出産業として成長してきました。次のグラフは、ベトナムの電子製品の輸出額の推移を示したもの です。2019 年は335 億USドルとなり、2009 年と比べ 約13 倍にもなりました。携帯電話とともに電子製品の輸出は、今やベトナムの 主力輸出品となりつつあります。
多くの外国企業と同様、日本からも、キヤノンや富士通などの多くのハイテク企業が輸出用の生産拠点として進出しています。進出した 外国企業は、原材料を日本や韓国、中国といった近隣アジア諸国から 輸入して、ベトナムで組み立てて輸出するという加工貿易の拠点としています。
また、SEVがベトナムを携帯電話の世界的な製造拠点と位置付けて大型投資をして、今後もベトナムの電気・電子産業のけん引力となっていくといわれています。
ASEAN各国では、2010 年にASEAN物品貿易協定(ATIGA)が発効され、先進ASEAN諸国(ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)で関税が撤廃され、後発ASEAN 諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム:CLMV諸国) についても、原則2015 年に(一部2018 年まで猶予)撤廃されました。2018 年1 月1 日に実施された追加的な関税撤廃措置は、CLMV 諸国の除外品目以外の関税撤廃猶予品目が対象となり、この措置でASEAN域内の関税撤廃が完了しました。
[ 二輪車産業 ]
ベトナムにおける二輪車の販売台数は、2018 年時点で約338 万台を記録し、インド、中国、インドネシアに次いで、世界4 位です。世界有数の二輪車マーケットのほとんどが外国企業によって占められており、中でも、ホンダ、ヤマハ発動機といった日本企業がシェアを圧倒しています。
一般的に裾野産業が未発達といわれるベトナムにおいて、二輪車産 業での現地調達率は高く、7 割以上といわれています。自由貿易化における国際競争力が求められる中で、国内の需要が極めて高いこと が、他分野に先んじて裾野産業の発展が実現した理由だといわれてい ます。しかし、日本や台湾、タイ、マレーシア、インドネシアなどのより高い技術を持つ部品メーカーがベトナムのマーケットのさらなる 拡大を期待して投資を増加しており、国内部品メーカーとの競争はよ り激しさを増しています。
また、二輪車の裾野産業がベトナム国内に定着していることは、今 後の、自動車産業や電気・電子産業の裾野産業の発展のための礎となる可能性が高く、業種を超えて産業構造に与える影響が大きいと考え られています。
[ 自動車産業 ]
ベトナムの自動車産業は、外資系11 社、内資系5 社により年間約 4 万台が生産されています。これは、他のASEAN各国と比べて非常に小さな産業規模で、年間243 万台もの生産をしているタイの60 分の1 程度です。また、部品の自国調達率が低く、ほとんどの部品を輸入に頼っていることが特徴の1 つです。
しかし、一般にベトナムのように経済成長が続いている国では、1 人当たりのGDPが 3,000USドルを超えるあたりから、自動車販売台数が急激に伸びるとされていました。政府の成長戦略(2011 ~ 2 0 2 0 年)では、2 0 2 0 年までに、1 人当たりのGDPを3,0 0 0 ~3,200USドルとすることを目標として掲げていましたが、ASEAN輸入車の関税撤廃並びに国内の部品産業が弱いため、まだ目標には届い ておりません。
一方で、多くの課題があることも事実です。裾野産業が未発達なベ トナムにとっては、AFTA発効による関税撤廃という大きな試練がありました。2018 年には完成車の輸入関税(30%)の撤廃が完了しました。ベトナム国内の自動車マーケットの拡大やASEAN域内の自動車輸入関税の段階的な引き下げなどを引き金に、自動車産業に多大 な影響を及ぼしているとも言えます。また、ハノイとホーチミンの二大都市でのインフラ整備の遅れを背景として、交通渋滞や環境悪化が深刻になっています。そのため、新 車登録の制限や、特別消費税の自動車への課税強化などが行われてお り、自動車販売へのマイナスの影響が大きいといわれています。ま た、規制の変更がたびたび行われていることによる、外国企業の投資 控えもあります。
ベトナムの自動車産業は、この数年間で、国内マーケットが急速に 拡大する可能性がある反面、熾烈な国際競争にさらされることを覚悟 しなければなりません。外国企業にとって国内シェアを早期にどれだ け獲得できるかが問われる局面で、インフラ整備、法整備がどの程度 進むのかといった、ベトナム政府の姿勢に大きく左右される重要な時 期を迎えているといえるでしょう。
参考文献
[参考資料・ウェブサイト]
- Vietnam Customs
- General Statistics Office of Vietnam
- OICA(International Organization of Motor Vehicle Manufacturers)
・ 外務省「最近のベトナム情勢と日ベトナム関係(概要)」
・ 経済産業省「タイ、ベトナム、フィリピンにおける官民連携(PPP) 戦略的 スキーム調査業務」
・ 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構「ベトナム社会主義共和国の投 資環境調査 2013 年」2013 年 2 月
・ JETRO海外調査部調査企画課「2013 年の経済見通し」2013 年 2 月
・ 在ベトナム日本国大使館経済班「2012 年ベトナム経済事情」2013 年 1 月
・ 株式会社国際協力銀行(JBIC)「ベトナムの投資環境」2012 年 8 月
- IMF‘World Economic Outlook Database, April 2013’
・ みずほ総合研究所「ベトナムの不良債権問題はどこまで深刻か――景気減速の 主因は長引くインフレ圧力」みずほリポート、2013 年 3 月 25 日
・ 一般財団法人日本ベトナム経済フォーラム「ベトナム基本データ」2010 年 12 月
・ 日本化学繊維協会「業界ニュース」 ベトナム繊維産業の今後の発展見通し(2002 年 7 月 10 日)
・ 公益法人ベトナム協会「ベトナムニュース」2013 年 12 月号
・ 公益財団法人東京都中小企業振興公社「第 3 回ビジネスデスクレポート ベト ナム――ファッション産業の現状と今後」海外ビジネスデスク平成 23 年度実 績、2011 年 6 月
・ アジア太平洋研究所「中小企業の東南アジア進出に関する実践的研究第 2 回 ベトナムへの投資状況・裾野産業の現状と課題」2012 年 7 月 9 日
Q&A
■Qインフレ率が上がっていると聞きましたが、実際にどのような影響があるのでしょうか。■Aインフレ率が上昇すると、物価が高騰し、従業員の賃金も上昇します。物価や賃金の上昇は、その国の生活水準が上がっていることを表すことになりますが、現地の人々の生活に影響を及ぼす可能性が高まるということを意味します。また、年々増加していく社員の給料にどう対処していくのか、会社の経営者や代表者の経営判断が必要となります。
■Q日系企業はどのくらい進出しているのでしょうか。
■A日系企業のベトナム進出ブームは1990年代に大手商社やメーカー、2000年代に大手メーカーに関わるサービス業、2010年代にメーカーやサービス業の中小企業と三度に渡り起きています。現在ブームと呼ばれる盛り上がりは見られないものの、依然として進出数は増えています。年間で大体1500の拠点、前年比約10%増で現地法人、駐在員事務所が設立されています。
■Qベトナム進出の傾向を教えてください。
■Aベトナムに進出する日系企業で最も多いケースが、中国の人件費高騰によるベトナム拠点への移転及び拡大です。中国は10年程で経済成長を遂げたため、チャイナプラスワンとして、より安価な賃金を求めてベトナムに視野を広げる日系大手メーカ企業が多いです。特に北部のハノイでは、地理的な意味でも製造業や工業系の工場が拠点を構えています。また、ホーチミンでは、2023年の同市の輸出加工・工業団地への投資許認可額は前年対比+84%と新規は昨年対比ではやや減少にありますが、既存含め外国直接投資は引き続き増加傾向となっています。
■Q飲食店をベトナムで出したい場合、どうすればいいのでしょうか。
■Aベトナムでは社会主義の影響もあり、これまで外資の飲食業の規制が強い国でした。経済都市ホーチミンでは日本食、その他グローバル食の進出が盛んになっています。ライセンス規制によって稼働できる業種に限られますが、以前に比べると飲食に関する規制は緩いようにみられます。